ヘルスケア領域でのChange Management

すっかり季節は夏🍉 みなさんいかがお過ごしですか。

今回は、私が留学時代に影響を受け、今仕事としても関わっているChange Managementについて紹介します。

Change Managementとは

日本語にすると「変更管理」ですが、企業や組織を変更する(より日本語的には「改革する」)際の組織マネジメント関する分野です。

昨今、企業はグロール化やデジタライゼーション、イノベーションへの対応・適応を求められている、というのは多数多方面から述べられている通りですが、そこに適応していく際の組織改革やその進め方・管理方法が、このChange Managementの対象領域です。

日本ではあまりChange Managementという言葉は聞かないですが、ヨーロッパにいたときには本当によく聞いた言葉*1でした。 日本でも言葉は聞かずとも概念的にはホットトピックかと思います

Change Managementで代表的なモデル

有名なモデルには、ハーバードビジネススクールのジョンコッター教授が開発したコッターモデルや、 1970年代にトムピーターズとロバートウォーターマンが開発したマッキンゼー7-Sモデル、Lewinのモデルがあります。

他に有名どこだとPDCAモデルや、看護領域でよく使われる悲嘆の受容プロセス(キューブラー・ロス モデル)も、Change Managementのモデルに含まれます。

online.hbs.edu

コッターの8段階の変革モデル
図の引用元: https://www.lucidchart.com/blog/ja/7-fundamental-change-management-framework

ヘルスケアとChange Management

経営領域のテーマではありますが、ヘルスケア領域でもこの考えは用いられています。

例えば、以下の論文では、病院の外傷ユニットにおける人的リソースの最適化や、プライマリー看護システムからチーム看護システムへの移行時、抗菌薬の適正使用に向けた改善など、様々な領域でChange Managementのモデルを利用したケースが分析されています。

www.ncbi.nlm.nih.gov

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov

自分のチャレンジ

私自身も、いま現在Change Management領域の仕事にチャレンジしています*2。 昔から、人材や組織を育てる・文化をつくるところに興味がありましたが、より経営改革フェーズに特化した組織づくりについて実践を積みたいと思い、日々チャレンジしています。

これまでも、自分がマネジメントしていたチームに対する組織づくり・文化づくりはよく意識してきたところですが、 もう少し大きな組織単位を対象に、組織をよくしていくことに関わりたいという思いも強いです。

というのも、自分がマネジメントしているチームを良くすることと、会社全体の組織を良くすることは、延長線上にありそうで全然違うことだなと身にしみて感じています。

ただただ「一緒に働く人が働きがいを持ててたらいいな・仕事で嫌な思いをしていなければいいな」という、かなり虫の目な動機から始めたこの仕事ですが、その影響範囲を全社にスケールさせたいま、どうやってビジネス側へのインパクトも意識したアプローチをするのか・その効果を魅せていくのかというのは頭の悩みどころで、一方自分の伸びしろを感じるところでもあります。

個々のテーマに落とすと、ハイブリッドワーク / ダイバーシティ&インクルージョン / 生産性向上などなど、流行りワードを並べる形になり、それはそれで対応スピードが求められたり時流を気にする必要があるなど、自分の得意領域が生かされるところもあり楽しいところですが、 自分としては、この領域の課題や取り組みをどこまで経営レベルで考えられるか、魅せれるかというところにフォーカスして取り組んでいるところです。*3

仕事の毛色としてスタートアップからは離れる仕事ではありますが、、、例えば上場目指すスタートアップが「組織崩壊しすぎて上場どころじゃない!」というケースや、M&A後のPMIで必要なケースがあるように、*4どこかで自分の過去の経験も繋げられる未来を夢見て。

参考

Change Managementについて、図を用いた解説はこちらが参考になるかもしれません

What Is Change Management? | Lucidchart Blog

チェンジマネジメントのフレームワーク7つ | Lucidchart Blog

*1:主観です

*2:転職経緯は一つ前の記事をご覧ください

*3:このあたりは自分でも考えを整理できておらず冗長な語りになってます

*4:特定のケースに言及しているのではなく一般的あるあるとして述べています